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米陸軍、対ドローン防御に最大5億ドル契約 ― 階層型カウンターUAS

米陸軍は2026年7月1日付の通知で、防衛企業AeroVironment(エアロバイロメント)社と、小型無人機(UAV)に対処する市販ベースのカウンターUAS(対ドローン)防御システムで、最大5億ドルの契約を締結したと明らかにした。
何が起きたか
この契約は、部隊・基地・空域を脅かす小型ドローンへの防御能力を、より早く前線へ届けることを狙いとする。市販技術(COTS)を基盤とすることで、開発を待たずに配備を急ぐ枠組みである。システムは、探知・追尾から妨害・撃破までを重ねる「階層型(layered)」の構成を想定している。
背景と意味
小型ドローンは、ウクライナでの戦いや中東の各戦域で、安価でありながら兵士や装備に現実的な脅威を与える存在となった。高価な迎撃ミサイルで一機ずつ対処するのは費用対効果が悪く、各国は安価で多層的な対ドローン手段の整備を急いでいる。日本にとっても、南西諸島の防衛や重要施設防護において、カウンターUASは避けて通れない課題である。
背景を読み解く
ウクライナや中東での戦訓により、安価な小型ドローンは「非対称の脅威」として定着した。1機数万円のドローンに対し、数千万〜数億円の迎撃ミサイルを消費するのは費用対効果が悪い。そこで、電子妨害、小口径火器、指向性エネルギー(レーザー・高出力マイクロ波)などを重ねた多層のカウンターUAS(C-UAS)が求められている。今回の大型契約は、その「量産と前線配備」への転換点を示す。
日本への意味
南西諸島の防衛や、原子力施設・基地・重要インフラの防護において、日本も同種の課題に直面している。自衛隊のC-UAS整備に加え、民間空域での対処を可能にする法的枠組みの整理が今後の論点となる。
この記事のポイント
- 安価な脅威に高価な迎撃で対処する非対称を回避
- 探知・妨害・撃破を重ねる多層防御が鍵
- 日本の南西・重要施設防護に直結する課題